4月になり、日本では新年度、新学年!
……と思いきや、新型コロナウイルスの流行で、休校になっている学校もあるようですね。
また、塾や英語教室などの習い事も、感染を心配して休んでいる学生さんも多いかと思います。
学校や習い事にいけない間も、英語の勉強を続けたい、という、意欲的な学生のみなさん!
こんな機会だからこそ、ぜひ英語に取り組んでほしいです!
英語圏では、子ども向けに作られたニュースサイトが色々とあります。子どもが興味を持ちそうな、科学、動物、歴史などのテーマが多く、学生さんが楽しく読める記事が集められています。読んでわかりやすく、記事の長さも適切です。
中にはその国の公教育のカリキュラムと連動したレベル分けになっていたり、学校で先生が授業に取り入れられるようなアクティビティがついているものもあるので、日本の学校の英語教育とは違う「本場の英語教育」に、ちょっと触れることもできます。
というわけでこの記事では、私が見た中で、特によかった、「英語のキッズ向けニュース」を5つ紹介します。記事を読むタイプ、ニュース動画タイプ、色々あります。すべて無料!
また、子どもに限らず、英語や海外の文化を学ぶために、英語ニュースを読みたい、と思う方も多いかと思いますが、いきなり Washington Post や New York Times は、ちょっと敷居が高い……と感じる人もいるでしょう。そんな大人の英語学習者にも、おすすめできます。
KIDSNEWS
オーストラリアの子ども向けニュースサイト。オーストラリア各地のコミュニティ新聞や雑誌などを出版している、News Corp Australia という国内最大手のメディア会社が運営しています。
ニュースコンテンツは、すべて無料で読むことができます!
読者対象は、(英語圏の)小学校中学年~中学生くらいまでとなっています。学校の先生が授業の教材として使うことがあるそうです。日本なら、中高生にちょうどよいのでは?と思います。
オーストラリアのニュースなので、地元オーストラリアの人が読んで面白い記事もありますが、世界の最新ニュースも多々扱っているので、日本の子ども達でも面白く読めるはず!
時事テーマでは、今ならばやはりコロナウイルス関連の記事が多いですが、子どもが悲惨さや恐怖を感じずに、きちんと知識を得られるよう、落ち着いたトーンでまとめられています。
また、時事以外のテーマもとても豊富。科学、動物、宇宙、歴史、健康、地理など、テーマは多岐に渡っているので、自分の興味あるテーマを探すのが楽しいです。
記事はすべて、Green、Orange、Red の3つにレベル分けされており、
- Green:簡単から中くらいの語彙、わかりやすい内容、すべての読者向け
- Orange:中くらいの語彙、やや複雑な内容だが、補助があれば小学中高学年でも理解できる。
- Red:複雑な語彙とより高レベルの内容を含む。より読解力のある生徒向け。または先生の補助が必要。
となっています。
KIDSNEWS の良い点は、記事の終わりに glossary(専門的な英単語に対する解説)がついていて、理解を深めやすいことと、その後に QUICK QUIZ という5問ほどの質問があることです。この QUICK QUIZは、記事中に書いてあったことについての簡単な質問となっており、読解力を高めるのに役立ちます。日本語でもそうですが、文章を「読む」場合、なんとなくサッと読み流して終わりにしがちですが、「みつかった化石の名前はなんですか?みつかった場所は?」といった質問に答えようと思うと、改めて集中して読むことになります。これは、英語のリーディングの試験問題でも同じなので、読解力を養うのにとても役に立つと思います。
その他にも、英語スキルを上げるための課題のアイデアが、QUICK QUIZ の後に付いているので、余裕があればそれもやってみるとよいでしょう。
BTN Newsbreak
https://www.abc.net.au/btn/stories/daily/
こちらは、オーストラリアのABC(オーストラリア放送協会)が作成する、子ども向けニュース番組の動画です。本家は Behind The News という、主に8~13歳を対象にした、平日昼間にやっている30分くらいのニュース番組です(過去記事で紹介しました)。そのBehind The News の「5分バージョン」が、この BTN Newsbreak なのです!その日のニュースのヘッドライン(主なニュースを簡潔にまとめたもの)を5~10トピックほど、短くまとめて紹介した番組で、毎日放送しています。
番組のアーカイブ動画が、無料で見られます!
例として、以下は4月7日のニュースです。
サブタイトル対応はしていないのですが、ウェブサイト上およびYouTubeのディスクリプション欄では、内容の詳しい解説を書き起こしたものが見られます。(完全なスクリプトではない)
5分と言う長さは、長すぎず、集中力も維持しやすいですよね。また、トピックも子どもが興味を持てるようなものだったり、難しいテーマも子どもがわかりやすいようにまとめられています。中高生にはもちろん、英語力を鍛えたい、けどBBCやCNNは難しすぎる、という大人にも、入門編としておすすめです!
私も毎日、子どもと一緒にテレビで見ています(笑)。
※ウェブサイト内の “Home” をクリックすると、Behind The News のホームに行ってしまうので、注意!Newsbreakのアーカイブへは、”Stories”をクリックし、画面右上に出てくる “BTN Newsbreak (Daily) Stories ➜” というリンクをクリックします。
CBC KIDS NEWS
これは、カナダの子ども向けニュースサイト。文章と動画がミックスされていて、英語のリーディングもリスニングも自然に練習できます。制作はCBC(カナダ放送協会)。
今現在は、やはりコロナウイルスの話題が多くなっていますが、外出制限の中、家で楽しみながら過ごすカナダのキッズたちの様子を紹介したり、キッズリポーターがコロナウイルスについて解説したり、と、子どもが明るい気持ちを損なわず、今置かれている状況を理解できるような、コンテンツになっています。
特に今、一見の価値あり!な動画は、↓。カナダのトルドー首相とチーフヘルスオフィサー Dr. Tam が、カナダの子ども達から寄せられたコロナウイルスに関する質問に答えたものです。17分の動画の中で、子ども達の10の質問に、難しい単語を使わず、しかも事実に基づいた答えを述べています。
オリジナルページ:https://www.cbc.ca/kidsnews/post/watch-justin-trudeau-answers-kids-questions-about-the-coronavirus
トルドー首相もDr. Tamも、わかりやすい明瞭な話し方ですし、かつ相手に共感を示す話し方という点も、とても優れていると思います。また、進行役&インタビュアーも男の子なので、子どもが見て自然と受け止められるようになっています。
もちろん、他にも、環境問題やスポーツ、ゲームや有名人の話題など、子ども達が興味を持ちそうな内容が豊富です。
カナダのライフスタイルや、若者カルチャーなども見ることができるため、カナダ留学やワーホリなどに興味がある人はぜひチェックしてほしいニュースサイトです!
Time for Kids
あの有名な TIME 紙の子ども版、TIME for KIDS のウェブサイトです。雑誌自体は有料ですが、いくつかの記事がこのサイトから無料で読めます。
このウェブサイトのよいところは、TIMEのクオリティの記事が、子どもでも理解できる平易さで書かれているところ!内容も、動物、アート、ビジネス、環境、健康、科学、テクノロジー……など、多岐に渡っており、興味ある記事がきっとみつかるはず!
記事は、
- K-1:幼稚園~小学1年生
- 2:小学2年生
- 3-4:小学3,4年生
- 5-6:小学5,6年生
にエディションが分かれています。(学年はアメリカのグレード)
それぞれの記事は、TIMES for KIDS のホーム画面(上のスクリーンショットに出ている)にて、「K-1」「2」「3-4」「5-6」をそれぞれクリックすることで、アクセスできます。 記事やテーマのレベルを見る際の目安となるでしょう。
また、記事中上部に表示される “Read Aloud” をクリックすると、記事の音読を再生して聞くことができます。英語のリーディングに加えて、リスニングも練習することができますね。
Teen Kids News
これは、アメリカで放送されている、子ども ~ ティーンを対象とした情報番組 Teen Kids News のウェブサイトです。
20~30分の番組フルエピソードがYouTubeで見られる(メニューの “TKN FULL EPISODE” より)他、各トピックのニュースを選んで見ることもできます。各トピックのニュースでは、記事と、関連する短い動画(1~3分)が何本か添えられています。リーディングとリスニングの総合的な練習になります。
対象年齢層は、他のニュースサイトよりやや高め(タイトルにティーンと入っている通り)な感じです。テーマは、時事ニュース、エンタメ、ファッション、また、勉強法やアメリカのカレッジ関連などもあり、ハイスクールの学生向けだな、という感じですね。英語やアメリカのカルチャーを学びたい高校生大学生には、こちらのニュースサイトが楽しめるのではないでしょうか。
まとめ
私の住む西オーストラリア・パースでも、コロナウイルス対策のため、「必要不可欠な場合以外は外出しないように」、と政府から勧告が出ました。そのため、私達家族も、毎日家に閉じこもっています。息子の小学校も「遠隔授業」(自宅から授業を受ける)の形式に移行中ですが、教材やシステムがすぐには整わないため、特に最初の頃は、平日の昼間に息子がやることがあまりありませんでした。その時間、何かニュースを読ませようと、私自身が色々探した中でみつけたのが、今回紹介したサイトです。
我が家はオーストラリアなので、やはり KIDSNEWS と BTN Newsbreak が主なのですが、カナダやアメリカのニュースも、またカルチャーが違って面白いな、と思いました。
特に今は、新型コロナウイルス関連ニュースが多くなっています。現在世界中が、同じウイルスと戦っている中で、海外の国々ではどんな対応がされているのか、海外の子ども達はどんなふうに過ごしているのか、などを知るのは、今しかできない、貴重な勉強だと思います。そして、英語でダイレクトに聞いたり読んだりすることで、正確なニュアンスを知ることができます。
現在、海外との行き来は自由にできなくなっていますが、ぜひネットの世界で見聞を広げましょう!