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英語で「普通ではない」「特別な」ことを表す時の形容詞

英語での言い方

今年に入ってから、コロナウイルスのパンデミックの影響で、私の住むオーストラリアでも、そして日本でも、「普通とは違う」「特別」なことが、たくさんあったと思います。

たとえば、今年は例年と違って、日本では学校の夏休みがだいぶ短くなってしまったそうですね。
私の住むパースでは、だいぶ規制も解除されてきましたが、子どもの学校の全校集会は、いまだに実施することができません。

また、今ではアメリカやヨーロッパ、そしてオーストラリアでも、感染防止のために公共の場でマスクを着用することは、だいぶ認知度が高まってきましたが、それまでは欧米圏でマスクをして街を歩くことは、それはもう「普通ではない」「かなり特別な」行為でした。

コロナウイルスに限らず、ある事柄や様子が「普通でない」といいたい場面は、よくあります。物事を強調したり、「特別である」ことを文脈に込めたい、という時が、日常会話の中では自然にあります。

このような、「普通ではない」状態を言い表したい場合、英語ではどんな言葉が使われるのでしょうか?

 

これについて考えた時、「普通ではない」=「特別な」という場合にも、いくつかのケースがある、と私は気づきました。

「普通ではない」=ヘンだ、というニュアンスになることもあるし、逆に、「普通よりもすばらしい」「普通よりも優れている」という、よい意味での「普通ではない」も、もちろんあります。

あるいは、「日常的ではない」「一般的ではない」=珍しい、という意味での「普通ではない」もありますよね。

この記事では、「普通ではない」様子を表す英語の形容詞を、そうした使われ方別に、例文と共に紹介したいと思います。

 

「普通ではない」=「特別」

「特別」という意味で、最も一般的に使われる英単語は、

  • special

ではないかと思います。これはカタカナ言葉でもだいぶ浸透しているので、覚えやすいのではないでしょうか。一般的に「特別」という意味で使われる基本的な英単語なので、使い方を覚えておくとよいです。

例文)

They’re allowed to drink coke only on special occasions.

彼らは、特別な機会にだけコーラを飲んでもよいことになっている。

 

This school provides support for students with special needs.

この学校は、特別なケア(医学的な支援、学習支援など)を必要とする生徒たちに対する支援を提供しています。

 

Did you do anything special for your mum on Mother’s day?

母の日に、お母さんに何か特別なことをしてあげましたか?

 

 

また、「~のための特別グループ」「~のための特別プログラム」などのように、『ある特定の人々に対象を限ること』を表す場合、

  • exclusive

という単語もよく使われます。「~に限った」というような意味から、「特別な」という意味になります。

例文)

Exclusive program to help international students in post-COVID job market”

コロナ後の就職市場において、留学生を支援するための特別プログラム

 

This offer is exclusive to the members.

このオファーは、会員のみの特別オファーです。

 

「普通ではない」=「珍しい」

「普通ではない」と言う時、「一般的でない」「滅多にない」「珍しい」という意味の場合もあります。

そんな時、英語では、

  • unusual
  • uncommon
  • rare 

といった単語が使われます。

unusual は、「いつもと違う、普段と違う」といったニュアンスです。文脈によっては、次の項で述べる strange ともちょっと近い意味になります。

uncommonは、common の反対です。common は、特に物事や現象が、「どこでもよく見られる」「普通によくある」「珍しくない」「一般的」といった意味なので、uncommon はその反対で、「珍しい」「特別」「滅多にない」といった意味です。

rare は、物事の起こる「頻度が高くない」「滅多にない」とか、「少数派」「珍しい」といった意味です。

例文)

Dad came back at 5 o’clock yesterday. That was unusual.

昨日はお父さんが5時に帰ってきた。それは普通じゃない・珍しいことだった。

 

I remember her because she has an uncommon/rare name.

彼女の名前は珍しかったので、私は彼女のことを覚えていた。

 

また、先にも述べましたが、uncommon の代わりに、“~ not common” と、「common + 否定形」で「普通ではない」「珍しい」を言い表すことも、とても多いです。

 

Having a swimming pool in their own backyard is not common in Japan.

家の庭にプールがあるのは、日本では一般的ではありません。

 

 

「普通じゃない」=「変わった」「ヘンな」

「普通じゃない」と言った時、「変わっている」「ヘンな」「奇妙な」、というニュアンスになる場合もあります。英語では、

  • strange
  • weird
  • peculiar

などが使われます。ただし、必ずしも悪いニュアンスとは限りません。先の unusual と同様に、「普段と違う」といった意味にもなります。文脈によります。

例文)

I had a strange dream last night.

昨夜、ヘンな・変わった夢を見たよ。

 

People suffering from dementia may display strange/weird behaviours.

認知症を患っている人々は、奇妙な(普通ではない・変わった)行動を見せることがある。

 

“I just saw Mark at the shopping centre.”
“Really? I think he is at school right now. That’s strange.

「ちょうどショッピングセンターでマークをみかけたとこだよ。」
「本当?彼は今学校にいると思うけど。おかしいね。」

 

I like visiting peculiar buildings.

私、ヘンてこな建物を訪れるのが好きなの。

 

また、weird に関しては、こちらの記事でも解説しています。

「気持ち悪い」「不気味な」 英語で嫌な感じを表す5つの単語
気持ち悪い、不気味な、嫌な、気味が悪い……不快感を感じるものを見たり触れたりした時の英語表現は?子どもも大人もよく使う、日常会話で頻出の5つの英単語を、例文とともに紹介します。

 

「普通じゃない」=「平凡」の反対、「並外れた」「ずば抜けた」

また、「普通」「平凡」の反対としての、「普通じゃない」と言いたい時があります。

日本語でも、「並はずれた」「特筆すべき」「ずば抜けた」「目を引く」「注目に値する」などの言葉がありますが、英語でも、そのような意味で使われる形容詞があります。

  • extraordinary
  • exceptional
  • remarkable
  • outstanding
  • significant

などです。特に、出来事や機会、努力、能力、達成、などについて言い表す時に使われ、「普通よりレベルが高い」「想定以上である」「(機会が)またとない(特別で貴重な)」というような、ポジティブな文脈で使われることが多いです。

ただし、必ずしも「(普通以上に)優れている」という意味だけでなく、中立的な意味でも使われます。その場合、extraordinary や exceptional は、「普通ではない」「尋常でない」というようなニュアンスになりますし、remarkablesignificant は、「注目に値する」「目に見えて明らかなほどの」というような意味合いになります。

 

例文)

We must thank them for their extraordinary commitment to the community.

私たちは、地域社会への彼らの並々ならぬ尽力と貢献に、感謝しなければならない。

commitment は英語でよく使われる単語で、日本語でスパッと当てはまる単語がなかなかないのですが、「何かを果たすために献身的に取り組む」、というような意味です。

 

I encourage you to apply for the Study Overseas Program. It will be an extraordinary opportunity!

ぜひ「海外留学プログラム」に申し込んでください。またとない(絶好の)機会となるでしょう!

 

She is famous for her exceptional voice.

彼女は、人並外れた(すばらしい)歌声で有名です。

 

The team made a remarkable effort and finally released an outstanding work.

チームは特筆すべき努力をして、ついに、すばらしい傑作を発表した。

 

The company made a significant progress this year.

その企業は、今年、目ざましい成長をした。

 

まとめ

この記事では、英語で「普通ではない」状態を表す形容詞を、紹介しました。普通ではない、と言っても、意味も表現も色々ある、ということがわかります。それは、日本語でも同じですね。

 

やはり現在、国内外ともに関心の高いコロナウイルスですが、英語のニュース記事などを読んでいても、たとえばこのパンデミックに関して、

“extraordinary times”

“extraordinary circumstances”

(特別な・普通ではない状況だ)

と言い表されるのをよく目にします。

 

また、コロナウイルスの症状は、咳や熱など、風邪やインフルエンザなどと同様の一般的な症状もありますが、それ以外に「嗅覚・味覚の消失(loss of taste or smell)」「下痢(diarrhoea)や嘔吐(vomiting)」「皮膚の湿疹(skin rash)」など、通常の風邪症状では見られない「変わった」症状も報告されており、これらを指して、Covid-19 の “unusual symptoms” と表現している記事も多くあります。

(例えば、COVID-19 patients presenting with unusual symptoms like inflamed eyes, skin rashes and, in rare cases, hair loss|ABC News

 

また、パンデミックの中、最前線で患者のケアに当たっている医師や看護師のみなさんに対しては、

“our exceptional frontline healthcare workers”

“thank all nurses in WA for their extraordinary work”

のように、彼らの並々ならぬ貢献に言及している文章もよくみかけます。

 

もちろん、他にもさまざまな英語表現がありますが、この記事で紹介したものは、日常的な会話でも十分使える他、英語の簡単なコラムやSNSなどを見ていてもよく出てきますので、覚えておくと英文に触れるのが楽しくなるでしょう。さらに、英語のライティングの課題でも、「一般的ではない」「注目に値する」「特筆すべき」などの表現は、使えると役に立つと思います。

ぜひ、「普通ではない」様子の言い方のバリエーションを覚えて、会話や読解のさまざまな場面に役立ててください!

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