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英語で「子ども」「未成年」を表す英単語は?年齢や場面に応じて

国による英語の違い

ところで、私は母親なので、子どもに関する話題には日常的に触れる機会が多いです。また、ニュースや、街中の表示などを読んでいても、特に「子ども」に関する部分には、注目してしまいますね。

そこで、オーストラリアで暮らしていて気づいたのですが、「子ども」を表す英語表現って、結構色々あるんだなー、ということです。

日本語でも、「子ども」が一番一般的な言葉だとしたら、赤ちゃん、幼児、学童、未成年……。などなど、いくつかありますよね。

英語にも、たくさんの「子ども」を表す言い方があります。たとえば、childkid は、ほとんどの人が知っていると思いますし、カジュアルな会話では、それだけ知っていれば十分事足ります。ですが、学校からのお便り、ニュース、街中の表示、などを読むという場面では、違う言葉が使われることも多くあり、知らないと戸惑ってしまうこともよくあります。

 

そんなわけで、今回は英語で「子ども」を表す単語と、どんな場合にどれが使われるか、について、紹介しようと思います。

 

「子ども」を表す英単語、万能なのは?

「子ども」を意味する英単語で、最も一般的なのは、child ですね。これはほとんどの人が知っていると思います。ちなみに、複数形は children です。

また、kid も「子ども」を表す単語として、とてもよく使われます。複数形は kids です。

Child/children も kid/kids も、どちらも意味としては同じです。一般的に、kid/kids の方がよりカジュアルで、会話などではよく使われます。言いやすいというのもあるのでしょうね。特に、私の経験では、一般的に「子ども達」と言う場合は、“kids” と言うことが多いですね。一方、child/children は、会話でも使われますが、フォーマルな状況でも通用します。

例文)

I would recommend this restaurant for lunch with kids!

子ども連れでのランチには、このレストランはお勧めです。

 

The show is quite long. Kids will get bored.

そのショーは結構長い。子ども達は飽きるだろうね。

 

Children must be supervised by a parent/guardian at all times in the playground.

(その)公園では、子ども達は常に、親または保護者によって見守られ(監視され)なければならない。

※大人が責任をもって子どもを見ていなければならない、子どもを一人にしてはならない、という意味で、よく使われる英語表現。

 

I was 24 when my first child was born.

最初の子が生まれた時、私は24歳だった。

 

また、child/kid は、「年齢的に子ども、未成年」という意味だけでなく、「誰かの子ども」という意味でも使われます。息子(son)、娘(daughter)という言い方もありますが、性別を限定しない言い方として、child/kid が使えます。この場合、必ずしも「子ども=未成年」とは限りません。

例文)

Yasuko turned 80 yesterday. Her three children came with their families to celebrate her birthday.

ヤスコは昨日80歳になった。彼女の3人の子ども達が、それぞれの家族を連れて、誕生日を祝いに来た。

 

He lives with his adult kids.

彼は、(彼の)成人した子ども達と暮らしている。

 

また、同じように「誰かの子ども」を表す英単語として、 offspring という言葉があります。日常会話ではあまり使われないかと思いますが、文章表現ではたまに出てくることがあります。

「赤ちゃん」「幼児」など、年齢ごとの英語バリエーション

日本語でも、子どもの年齢によって、「赤ちゃん」「幼児」「子ども」「学童」など、いくつかの言い方がありますよね。

英語では、どんな言い方があるでしょうか?

まず、「赤ちゃん」「小さい子」については、以下のような言い方があります。年齢(月齢)は目安です。厳密には、国によって定義に違いがあるかと思います。

  • baby : 赤ちゃん(ざっくりと)
  • newborn または、a newborn baby : 新生児。めやすは0~3ヶ月。
  • infant : 乳児。3ヶ月~1歳。
  • toddler : 1~3歳の幼児。

 

幼稚園児・未就学児 のことは、preschooler とか、“kids in preschool age” のように言ったりします。preschool とは、一般的には「正式な学校教育が始まる前の期間の(形容詞)」、または「その時期に行く教育施設(名詞)」のことを指します。国の教育制度によって、年齢の区切りは多少変わると思いますが、おおむね3~6歳くらいでしょうかね。西オーストラリア州の場合、公教育で4歳はkindy(kindergarten)、5歳は pre-primary という学年編成になっているため、”a kindy student”, “a pre-primary student” と言うこともできます。

(ところで、イギリスでは、preschoolにあたる年齢の子ども達(4~7歳)が行く学校を infant school といい、そこに通う子ども達のことを infant と言うんだそうです!「英語」といえども、ところ変われば……ですね~。)

 

学齢期の子どもを言い表す時は、student を使うこともできます。また、student と同じ意味で、pupil という単語もあり、時々使われます。

「小学生の子ども」は、“a primary school student” とか、“kids in primary school age” とかいう言い方をします。オーストラリアでは、小学校を primary school と言いますが、たとえばアメリカでは elementary school と言うので、その場合「小学生」の表現も変わるかと思います。「中学生・高校生」も、同様に言えるでしょう。オーストラリアの場合は、小学校を卒業すると、6年間の high school へ進学するので、同じように “a high school student” ということになります。が、これも国によって違いがあるでしょうね。アメリカでは小学校の後は、junior high school と high school に分かれているそうです。

 

また、「10歳以上の子ども」については、teenager という言葉が使われます。日本語でもかなり浸透していますよね。本来、teenager は、「13歳(thirteen)~17、8歳くらいまでの子ども」のことを指します。また、短くteen と言う場合も多くあります。

もう一つ、この年代を表す英単語として、adolescent があります。10歳~18歳までの子どもを指します。関連して、adolescence は、この年齢にあたる、子どもから大人への移行「期間」を指す言葉です。

厳密には上の通りですが、adolescent と teenager はざっくりと、「10歳以降の、思春期に入ったあたりから上の年代」を指す、というイメージでOKです。ちなみに、思春期のことは、puberty (発音: Google Dictionary)と言います。これも、この年代の子ども達を言い表す時に、関連してよく登場する単語です。発音は要チェックです。

 

例文)

There are a lot off dangerous places and stuffs for infants and toddlers in the home.

家の中には、乳幼児には危険な場所や物がたくさんある。

 

This book is great for kids in primary school age.

この本は、小学生の年齢の子ども達にとてもよい。

 

We conducted a survey to study mobile phone usage among adolescents.

私たちは、10代の子ども達のスマホの使用について研究するための調査を実施した。

 

We offers a range of activities which are suitable for pupils from age 10-18 interested in science and technology.

私たちは、科学とテクノロジーに興味がある10~18歳の子ども達に最適のアクティビティを提供します。

 

子どもを含めた「若者」「若い世代」

「子ども」も含めた「若い人(達)」「若い世代」を言い表す場合、シンプルに “young person/people” のように言うことができます。また、ざっくりと「若者たち」と指して、youth という単語も使われます。これらは大概、10代~20代前半を含む感じです。

日本語でも、サッカーなどスポーツチームで「ユース」という言葉が使わているので、ピンとくる人も多いでしょう。注意点として、youth は「数えられない名詞(a がつかない、複数形にならない)」で使われた場合、「ざっくりと若い世代の人々」という意味になりますが、a youth” または “youths のように「数えられる名詞」として使われると「男の子、または若い男」と、男性限定になるようです。ちょっと複雑……。また、youth は、「若い時期」という意味もあります。日常会話でコミュニケーションする場合なら、ここまで正確に覚える必要はないと思いますが、念のため使い方の違いを示します。

The UN’s labour chief warned the ‘lockdown generation’ of youth will need extra help in the future post COVID-19.

国連の労働チーフは、「ロックダウン世代」である若者たちが、今後の「コロナウイルス後」(の時代)においてより一層の援助を必要とするだろう、と警告した。

from skynews.com.au

 

A 12-year-old boy has died after a “physical altercation” with another group of youths in a Cairns park overnight, police say.

12歳の男児が、ケアンズ公園で他の男児の集団と「暴力を伴った口論」の後、夜に死亡した、と警察は話している。

from news.com.au

 

“I never thought I’d marry. I never imagined it in my youth. “

自分が結婚するとは夢にも思わなかった。若い頃は、そんなこと考えたこともなかった。

from The Sydney Morning Herald

 

 

英語で「未成年」は?

ところで、日本語でも、「成人」に対する「未成年」という単語があります。そのような、成人年齢に達していない人=「子ども」を、英語ではどう言うでしょうか?

英語で minor という単語があり、これが一般的に「未成年」にあたります。「法的に成人とみなされない年齢の人」という意味合いです。

例文)

If you are a minor, you generally need the consent of your parents or guardian.

もしあなたが未成年の場合は、一般的に親か保護者の合意が必要です。

 

Minors are not permitted to enter gambling areas.

未成年はギャンブルエリアへの入場は禁止されています。

 

 

minor というと、「メジャー」「マイナー」の『マイナー』を思いつく人が多いと思います。知らないと、「子ども・未成年」という意味だとはなかなか思いつかないと思うのですが、英語圏では、ちょっとした注意書きなどにも時々登場する単語なので、知っておくとよいです。

また、同じく法で定められた「成人」以下の年齢の人を指す言葉として、juvenile があります。もともとは、名詞で使われた場合、「若い人(=a young person)」という意味だと、辞書にはあります。

が、特に法や犯罪に関する文脈では、juvenile というと、「犯罪を犯した未成年(通常の刑に服役するには年齢が達していない)」のことを指すようです。たとえば、犯罪を犯した青少年の裁判や処罰などに関する制度は、Juvenile Justice System と言います。一方、minor はそのような意味はなく、純粋に「成人年齢に達していない人」のことを指します。

 

まとめ

「子ども」を表す英語表現には、意外と色んなものがある、ということを紹介しました。

ここで紹介したもののほかにも、子どもや若い年齢の人を表す時に使われる英語表現は、たくさんあると思いますが、ここでは特に基本的な、おそらくどの国でもある程度通じるような、英単語や言い方を載せました。

ただ、子どもの成長については、国の保健制度や教育制度によって、定義や年齢の区切りに違いがあり、それによって使われる英単語も違いがあると思います。特に、学齢期の子どもの場合、同じ英語圏といえども、その国や地域の学校制度はさまざまに違いがあり、それによって言い方も変わってきます。そのため、たとえば『「中学生」を表す正しい英語』というのは、世の中に一つではありません。そうした事情をイメージできると、英語というものを一層理解できるようになるのでは、と私は思います。この記事で、その一端を伝えられたら、うれしく思います。

日常の中で身近な言葉なのに、意外と「よく知らない」英単語というのは、英語を勉強すればするほど出てきます。これからも、そんな英語を紹介していきたいです。

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