会話のコミュニケーションでは、相手の言葉を受けて自分の意見を付け足したり、必要な情報を適宜付け加えながら話す、ということが大切ですよね。
英語で話す場合も、適切なタイミングで「私も~です」と言いたい時や、話の流れに応じて「これも、~です。」と情報を加えることが必要になります。
そんな時、英語ではどう言うのでしょうか?
「~も(また)」の英語表現には、いろんなバリエーションがあります。
この記事では、英語を話せるようになりたい人はまず覚えておきたい、会話で使える基本的な言い方と、否定文での使い方について、例文と共に解説。これをマスターすれば、より自信をもって英語が話せるようになります!
さらに、論文やエッセイなどのフォーマルな英文ライティングにも使える、文頭につけて「(これまでの話に加えて)さらに、」と文をつなぐ英語表現についてもまとめます。
「~も(また)」の基本的な英語表現
1. too を文末につける
まず覚えたいのは、「~も」という意味の too ですね。中学校の英語の授業でも習うかと思います。一番簡単な使い方としては、シンプルに英文の文末に、”~ too.” とつけます。
例文)
I had the exact same experience too.
私もまったく同じ経験をしたよ(まったく同じことがあったよ)。
You could bring in your own laptop too.
自分のノートパソコンを持ち込んでもいいですよ。(会場に用意してあるパソコンが使えます、という話の後で)
(何人かが鬼ごっこやドッジボールなどの遊びをしているところに、子どもが二人やってきて、)
“I wanna join!”
“Me too!”
「仲間に入れて!」「私も!」
上の3番目の例のように、「私も。」と簡単に言う時は、“Me too.” と言います。ただ、個人的にはややカジュアルな印象ですね。簡単な日常会話や、家族友人との会話ではまったく問題ありません。が、フォーマルな場面にはちょっとふさわしくないかも……。(ややフォーマルな表現については、最後の【まとめ】で触れますね)
ところで、英文を書く場合には、「too の前にカンマ(,)をつける?つけない?」で迷う人も多いかと思います。これは、文法上の正しい/間違い、はないようで、英語ネイティブのライターさんでも迷うみたいです。ただ、一般的には、too を文末につける場合には、「カンマはつけない(“~, too” のようにはしない)」とのことです。英文のライティングが上手い人の場合は、「~も(また)」の部分を強調したり、より誤解が少なくなるようにために、文脈に応じてカンマをつけたり、too を主語の直後に持ってきたり(“I, too, like coffee.” = 私もコーヒーが好きです。)、などのテクニックを使うようです。
ただ、特に普通の会話の場合では、文脈も明らかですし、まずは「文末に too をつける」と覚えて、使っていけば十分ではないかと思います。
また、英語環境ではよくあるのですが、「よい一日を!」 のように挨拶されたり、挨拶代わりに褒められたりします。そんな時「あなたもね!」と軽く返したい時があります。この場合も、以下のように too を使うことができます。
例文)
“Have a nice weekend.”
“Thanks, you too.”
「よい週末を。」「ありがとう。あなたもね。」
(例えばパーティー会場で)
“Oh, you look fabulous!”
“You too. I love your dress.”
「わー、あなたとても素敵よ!」「あなたも。そのドレスいいわね。」
※このように、too をつける=「~も(また)」と覚えておくとよいですが、これは肯定文の場合です。否定文の場合は?「私も知らない。」「私も好きじゃない。」と言う時は?については、後の項にまとめます。
2. as well を文末につける
オーストラリアでは、too の代わりに as well もよく使われます。as well はイギリス英語での「~も(また)」のようです。ただし、as well は会話で使われることが多いです(フォーマルな英文ライティングではあまり使われない)。
特にオーストラリアなど、イギリス英語圏の人と関わる場合は、as well をよく耳にすると思うので、知っておくと役立ちます。
例文)
I’d like two small flat white . . . and a blueberry muffin as well.
(カフェで)小さいサイズのフラットホワイトを2つください……あと、ブルーベリーマフィンも。
Would you like sugar as well?
お砂糖も要りますか?
The library was already closed as well.
(他の場所に加えて) 図書館もすでに閉まっていた。
3. also を使う
also は、会話でもライティングでもどちらでもよく使われます。also は【副詞】なので、基本的に副詞が来る位置に置くことができます。(英文の中の副詞の位置については、こちらの過去記事を。)
例文)
I went to the beach last weekend, and also went shopping.
先週末、私は海に行って、さらに買い物にも行った。
He is an actor who also runs his own fashion brand.
彼は、自分のファッションブランドも経営している俳優です。
The administration accepts payment. You can also pay online by credit card.
事務所にてお支払いを受け付けております。クレジットカードを使ってオンラインで支払うこともできます。
also は、文中の色々な場所につけることができますが、ポジションによって意味が変わる場合があります。会話の場合は、厳密でなくても文脈でわかると思いますが、特にライティングで使う場合は、位置にも気を配るとよいでしょう。
I also think you should do more exercise.
=(他の人の意見の後に)私も、あなたはもっと運動をした方がいいと思います。
I think you also should do more exercise.
=(他の人に「運動をした方がいい」とアドバイスした後で)あなたも、もっと運動した方がいいと思います。
I think you should also do more exercise.
=(他に何か勧めた後で)あなたは、運動ももっとした方がいいと思います。
また、also は、”Also, …” の形で、文頭に持ってくることもできます。これは、文全体に「~も」という意味を持たせます。日本語に訳すとすれば、「さらに、」「あと、」「加えて、」といった意味になります。このような also の使い方は、主に会話で使われます。
例文)
Tidy up your bedroom before you leave. Also, don’t forget to make your bed!
でかける前に、寝室を整頓して行ってね。あと、ベッドを整えるのも忘れずに!
“I love Japan. There’re ramen restaurants everywhere!”
“Also, sushi trains are amazing. Sushi comes on the bullet train!”
「日本が好きだよ。至るところにラーメン屋があってね!」「それに、回転寿司がすごいよ。寿司が新幹線に乗ってやってくるんだよ!」
too, as well, also については、以下の Cambridge Dictionary の記事がよくまとまっているので、リンクを貼っておきます。
否定形
注意しなければならないのは、「~も、~ない」と否定文で言いたい時です!
その場合は、too, also, as well は使いません。
一番簡単な方法は、too, also, as well の代わりに、either を使います。
たとえば、「私も知らない。」と言う場合、
× ”I don’t know too.”
〇 ”I don’t know either.”
「私も好きじゃない。」という場合、
× “I don’t like it too.”
〇 “I don’t like it either.”
となります。
また、
“I want that.”
“Me too.”
「私はそれが欲しいです。」「私も(欲しいです)。」
のように、“Me too.” はとても便利な表現ですが、否定文の場合はどうなるでしょうか?
“I don’t want that.”
“Me neither.”
「私はそれは欲しくありません。」「私も(欲しくありません)。」
となり、too の代わりに neither が来ます。
特に英会話初心者の方は、肯定文の場合は “Me too.”、否定文の場合は “Me neither.”と、セットで覚えてしまうとよいです。
文頭で「さらに、」「また、」を意味する英語表現集
先の also の説明で、“Also, … .” のように文頭に持ってくる使い方を紹介しました。この使い方は、「また、さらに……。」と、追加の情報を『文』として付け足すために、役立ちます。
このような便利な言い方は、Also, の他にもあるのでしょうか?
また、“Also, … .” は、どちらかといえば会話でよく使われます。では、論文やエッセイなどを書く時にふさわしい英語表現としては、どんなものがあるでしょうか?
というわけで、文頭に付けて「さらに、」「また、」「それに加えて、」のように文をつなぐことができる英語表現を、以下にまとめます。表中の「カジュアル」は、一般的な日常会話の場面で使われやすい表現、「フォーマル」は、論文やエッセイの記述、かしこまった場での演説などで好まれる表現です。
英語 | カジュアル/フォーマル |
---|---|
Besides, | カジュアル |
Plus, | カジュアル |
On top of that, | カジュアル |
Additionally, | フォーマル |
In addition, | フォーマル |
Moreover, | とてもフォーマル |
Furthermore, | とてもフォーマル |
例文)カジュアル:
Quitting smoking is good for your health. Besides, it saves a lot of money!
禁煙はあなたの健康にいいんだよ。さらに、節約にもなるし!
※ Besides, を、Plus,/On top of that, に変えてもよい。
例文)フォーマル:
Quitting smoking decreases risks such as lung cancer, and improves your overall health. Moreover, it reduces your future health costs as well as the expense of cigarettes.
禁煙は肺がんなどのリスクを減らし、全体的な健康状態を改善する。さらに、たばこの出費に加えて将来の健康に関するコストの削減にもなる。
※Moreover, を Additionally,/In addition,/Furthermore, にしてもよい。
もちろん、他にもまだまだあると思いますが、まずはこれらを覚えるだけでも、英語の会話や読み書きの幅がかなり広がります。
まとめ
「~も(また)、」という表現は、会話の中で非常によく使うものです。私はパースに来て英語を話し始めたばかりの頃、この当たり前の言い方がよくわからず、いつも会話の途中で「えーと、『~も』って何て言うんだっけ?」と考えてしまい、スムーズな会話ができませんでした。
そこで、まずは「文末につける too」を覚えて、まずはそれを使うようにしました。
そのうち、オーストラリアの人は as well もよく使うことがわかったので、時々 too を as well に変えてみたりしました。
too と as well を文末につけることに慣れてきたら、also も使ってみるようにしましたが、やはり文中の適切な位置に持ってくるのがとっさには難しいと思いました(今も難しいです)。ですが、文頭につける “Also, ” は、覚えたら会話で重宝しました。
あとは、この記事で紹介した、否定形の言い方(not … either/neither)も大切です。私達英語学習者はつい “I don’t know too.” と言いたくなりますが、やはり英語ネイティブはそうは言わないのです!なので、否定形の文では either をつけることに慣れるまで、一人で練習しました。
とりあえず、まずこれらを覚えておけば、日常的な会話では困らないと思います。
ところで、「私も」と言う時、“Me too.” はややカジュアルすぎる、という場合、フォーマルな言い方として “So am I.” “So do I.” のような表現があります。例として、
“I’m so worried.”
“So am I.“
「とても心配です。」「私もです。」
“I want to see him.”
“So do I.”
「彼に会いたいです。」「私もです。」
のように言います。下線の部分に来る動詞は、前の文に合わせます。そして、主語と動詞は順序が逆になります。日本語の文法書にも使い方が載っていると思うので、ここでは詳しくは載せませんが……。
参考までに、 Converseというアメリカの語学スクールの記事へのリンクを貼っておきます。
これを会話の中でパッと正しく使いこなすのは、私にとってはいまだに難しいですね~。
たとえば最初の例文の場合、とっさに “So am I.” が思いつかなかったとして、代わりに “I’m worried too.” のように言っても失礼には当たらないでしょう(上手い英語ではないかもしれないが)。なので、too, as well, also を使った基本の英文で、ある程度自分の言いたいことが言えるようになったら、“So am I.” のパターンをマスターしていくとよいのでは、と思います。