2018年になりました!ブログ読者のみなさま、明けましておめでとうございます。
昨年は、多くの方にご愛読いただき、ありがとうございました。
今年も、西オーストラリア州パースより、英語環境でネイティブ英語に触れた経験から得たものを、お伝えしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
ところで、私は4年半前にパースにやってきました。
私はそれまで、海外に行った経験はほとんどなく、ましてや英語圏の都市なんて初めて。
「さぞかし、何もかもが英語なんだろうな!」
と覚悟して行きました。
まあ、もちろんそれはそうです。
が、意外にも、街中で「これ、日本語だ!」という『英語』を見つけて、驚いた覚えがあります。
ほとんどの単語は、やはり英語での言い方を覚えないといけません。が、中には、日本文化があまりにポピュラーになったため、「『日本語』がそのまま『英語』として使われている」という単語があります。
そんな単語を見たり聞いたりすると、面白いなと思ったり、そして少しホッとしたりもしたものでした。
というわけで、今回はそんな、「日本語が英語になっちゃった!」という英単語を紹介します。
もちろん、海外でも「日本ツウ」の人はいて、そういう人々は色んな日本語の単語をよく知っています。
が、以下に紹介する単語は、「日本語ツウでなくても、比較的英語として広く知られている」という感じのものです。
いざ、英語ネイティブの人と話すことになった時、英語初心者の人は、何を話したらいいのかわからない!と、すごく戸惑いますよね。
いきなり難しいことなんて話せないし……。
そんな時、ちょっとした会話の取っ掛かりとして、これらの単語を『ネタ』に話題を探してみては?
自分にとって身近な「日本語」が、英語圏の人にも通じる!というのは、とても不思議で、ちょっと感動的な体験です。まずそうした「通じる」体験を味わうことは、英語でのコミュニケーションに慣れていく最初のステップとして、有効だと思います。
英語圏の人と共通の話題を見つけるために……。英語でのコミュニケーションを楽しむきっかけに、これらの単語を覚えておくと役立つかも!
ただし、本文に詳しく書きますが、発音にはちょっと注意が必要な単語もあります!
海外の人が一生懸命「日本語」を話しているのに、「日本人の日本語」と発音が違っているため、わからなかった……なんてことも、実はよくあるのです。
そんな「要注意の単語」については、発音も解説しています。
※以下、「発音」のリンク元は、Cambridge Dictionary です。リンク先の各単語の発音マークをクリックして、発音を聞いてみてください。
日本文化について
世界でよく知られる「日本の文化」に関わる単語は、日本語がそのまま英語になっているものがあります。
英語 | 日本語の意味 |
---|---|
judo | 柔道。 |
karate | 空手。
発音は、「カラーティ」となるので注意。日本語の「カラテ」とはちょっと違います。 |
dojo | 道場。 |
sumo wrestling | 相撲。
sumo だけよりも、sumo wrestling という言い方が一般的。 力士は、sumo wrestler 。 |
ninja | 忍者。 |
kimono | 着物。 |
origami | 折り紙。
発音は「オリガーミ」という感じで、ガにアクセントが来ます。 |
日本で「SASUKE」というテレビ番組がありますが、ここオーストラリアでも放送されています。こちらでは、Ninja Warrior というタイトルになっていますね。日本の番組がそのまま英語字幕付きで放送される他、オーストラリア版の Ninja Warrior も制作されています。
ninja は海外でもすっかり有名な言葉のようですね。ちなみにパースで、Ninja School の案内を見かけたこともあります。どんなことを教えているのかは、わかりません(笑)。
また、折り紙は、origami の表示でこちらのクラフトショップでも売られています。これには結構驚きました。
オリガミ、ここまで世界で認知されているとは!
とはいえ、紙質はやはり日本の折り紙の方が優れていますね。日本の折り紙は、細かく正確に折るのに適した紙の柔らかさになっていて(こっちのはもう少し固い)、やはりよく考えられているな、と感じます。
日本のポップカルチャー
英語 | 日本語の意味 |
---|---|
manga | 漫画。
comic book という英単語もありますが、特に「日本の漫画」は海外のものと区別して manga と言われるようです。 |
anime | アニメ。
いわゆる日本のアニメのこと。 たとえば、一般的な「アニメ映画」を表す英語表現として、animated film やanimation などがありますが、近年ではジブリやポケモンなど「日本のアニメ作品」が有名になり、anime という単語もずいぶん浸透しているようです。 |
emoji | 絵文字。
スマホの普及に伴って海外でも大人気の絵文字。でも、発音は「イモージィ」で、日本語の「エモジ」とちょっと違うので注意です。 |
karaoke | カラオケ。
日本のカラオケ文化が海外でも有名です。 が、発音は「カリオキィ」という感じで、日本の「カラオケ」とずいぶん違います。 |
Pokémon
(Pokemon) |
ポケモン。
ポケモンGOが世界的にヒットし、海外の人にとっても「ポケモン」の名は有名です。 しかし、発音は「ポゥクモン」という感じ。頭のポにアクセントが来ます。 |
ところで、ポケモンのアニメは英語吹き替え版があり、時々ここオーストラリアでも放送されたりします。
が、英語版でもピカチュウは Pikachu ですが、それ以外の登場人物やポケモンは、日本語版と違う名前がつけられているみたいです。たとえば、主人公のサトシは、英語版では Ash だし……。ポケモンの名前も、結構違います。
私はポケモンについてはよく知りませんが、「あのポケモン、英語版では何ていうのかな?」と気になる方のために、以下のリンクを載せておきます。
List of Pokemon | Pokemon Wiki
日本の食に関する言葉
日本食はオーストラリアでもわりとポピュラーです。
料理に関する以下の日本語は、英語でも定着しています。
英語 | 日本語の意味 |
---|---|
bento | 弁当。
入れ物に、いくつかの料理が詰められたスタイルの料理を、bento と表現されます。 また、「弁当箱」のことは、bento box と言われます。 (日本では、持参したお昼ご飯のことも『お弁当』と言いますが、その意味では、英語では lunch です) |
sushi | 寿司。 |
sashimi | 刺身。
オーストラリアでは、寿司や日本食が広まってきているので、魚を刺身として生で食べることも、だいぶ受け入れられています。 たとえば魚屋さんでは、「刺身」として生で食べられる魚に『sashimi grade』と表示してあったりします。 |
tempura | 天ぷら。
揚げ物料理の一つとして、tempura という名前で知られています。 ただオーストラリアの人は、「テンピューラ」という感じで言います。日本の「テンプラ」とはちょっと違います。 |
karaage | から揚げ。
チキンナゲットやフライドチキンとも違う、日本の料理として、だいぶ認知度が上がっています。 ただ、英語圏では、正確な発音はなかなか知られていないみたい?「カラージィ」とか「カラーギィ」という人が多いです。こちらが「カラアゲ」と言っても、通じないかもしれません。 |
teriyaki | 照り焼き。
チキンなどの味付けとして、teriyaki の名前で知られています。こちらの子ども達も、甘辛い照り焼きのタレは大好きのようです。 |
ramen | ラーメン。
人気の日本食となっています。 ramen noodle と言われることも。 |
udon | うどん。
やはり日本食としてわりと知られています。 udon noodle と言うこともあります。 |
soba | そば。
英語で、そばの実やそば粉のことは buckwheat と言います。 ですが、日本食としての麺の「そば」については、soba として広まっているようです。 |
umami | うまみ。
日本の昆布だしやかつおだしの「だし」の味の「旨み」のこと。 英語でこの味を表す言葉がないようで、日本食が広まるに伴い、この和食の「おいしさ」を表現する umami という言葉が、そのまま英語として広まっているようです。 |
オーストラリアでは、日本食が広まるにつれて、日本の食材も知られるようになってきました。
以下は、英語としてもだいぶ定着している、日本語の食材です。
英語 | 日本語の意味 |
---|---|
miso | みそ。
オーストラリアでも人気です。 |
sake | 酒。日本酒。
日本酒はオーストラリアでもだいぶ知られるようになり、sake といえば日本酒のこと。または、Japanese sake と言われたりも。 英語で、Japanese rice wine いうのも、日本酒のこと。 発音は、「サキィ」が近いです。 |
tofu | 豆腐。
こちらでは、一般的に tofu と言うと、固いタイプのものを指すことが多いです。絹ごしのようななめらかで柔らかい豆腐は silken tofu の名称で売られています。 |
matcha | 抹茶。
matcha green tea と言われることも。 欧米の健康志向にマッチしたのと、味がおいしく色がきれいなことから、こちらでも matcha のフレーバーは人気です。 |
wasabi | わさび。
sushi 人気に伴い、wasabi も結構知名度があります。 |
azuki | あずき。
または azuki beans と言われることも。 |
daikon | 大根。
英語名では、Chinese radish や white radish と言われますが、daikon という名前でもわりと知られています。 |
mizuna | ミズナ。
オーストラリアでも、サラダの葉っぱとして人気。 mizuna の苗もガーデンコーナーでよく見かけます。 |
edamame | 枝豆。
日本食を知っている人には、edamame は人気が高い食べ物です。 ちなみに大豆は soy beans。 |
kabocha | 日本のかぼちゃ。
英語で「かぼちゃ」は、pumpkin ですが、洋食に使われるかぼちゃ(たとえばオーストラリアだと Kent pumpkin)は、甘さが少なくサックリした食感。それとは別に、日本で一般的に食べられている、甘くてほくほくしたかぼちゃが、kabocha または Japanese pumpkin として流通しています。 |
上に挙げた他にも、たとえば ponzu(ぽん酢)、mirin(みりん)、komatsuna (小松菜)、yuzu(柚子)、ume または ume plum (梅)、wakame(わかめ)、などなど……、日本語のまま使われている言葉は色々あります。それらは、私の身の周りでは、まだまだ一般的というほど認知されてはいませんが、レストランのメニューで見かけたり、日本食に詳しい人は知っている、という感じですね。
日本の社会現象
また、日本の社会現象を紹介する言葉として、日本語がそのまま世界に知られるようになったものがあります。
英語 | 日本語の意味 |
---|---|
Hikikomori | ひきこもり。
日本の社会問題として、オーストラリアでもたびたび報道されています。 |
Karoshi | 過労死。
英語では、death from overwork などのように説明されますが、日本独特の労働環境が原因となっていることから、Karoshi という言葉が報道などでよく使われています。 |
まとめ
こうして見ると、意外と英語圏でも「日本語」がそのまま使われている単語って、あるんですねー。
私自身、今はだいぶ慣れましたが、最初にオーストラリアへ来た頃は、こうした「日本語」を英語の中で見つけるたびに、面白く感じたものでした。文化も言葉も違う世界にやってきて、自分の国の言葉を現地で見かけると、やっぱりなんだかうれしいというか……。
でも、注意点としては、英語での発音が「日本語」とは結構違うものもある、ということです。
アクセントなど、英語圏の人が話す時は違ってくるのは、まあ当たり前ではありますが。
でも、たとえば英語ネイティブの人にいきなり ‘karaoke’ と言われても、たぶん日本人は「カラオケ」のことだとはわからないのでは……。また、日本語でナチュラルに「ポケモン」と言っても、英語ネイティブの人には ‘Pokemon’ のことだとは通じないかもしれません。
しかし、元が日本語だからといって、常に日本語読みが正しいと言い切ることもできません。英語圏では、そのような英語発音として定着し、広まっていったのです。私達日本人も、英語に触れる時は、「英語読み」としての日本語を知っておくと、英会話でのコミュニケーションの場面で戸惑わずに済むでしょう。