英語を話せるようになるためには、勉強しなくてはならないことがたくさんあります。
その一番に、誰もが思い浮かべることが、「単語を覚える」ということではないでしょうか?
もちろん、まず単語を知らなければ、英語を話すことはおろか、聞いたり読んだりして理解することも、できません。
やはり単語を覚えることは、とても大切だし、英語の勉強をするためには欠かせないことです。
語彙を増やすことの重要性は、誰もが認めることでしょう。
しかし!
一方で、私は言いたいです。
単語を覚えることも大切だけど、「単語がわからない時」の対処法を学ぶことも大切だ、と・・・。
現実問題として、「単語がわからない」は当たり前
どんなに単語を覚えても覚えても覚えても・・・次々と知らない単語は、出てきます。
たとえば・・・
なんて、ごく簡単な日常会話ですよね。でも、
南半球って、何て言うの???
ちなみに南半球は the Southern Hemisphere です。北半球は、the Northern Hemisphere。
このhemisphere という単語は、ネット英和・和英辞書Weblioによると、「大学以上の水準の単語」であり、TOEIC 730以上の取得に覚えておきたい単語、となっています。
日本で習う英単語としては、ハイレベルな部位に入るのではないでしょうか?
誰もがパッと出てくる英単語ではない、と思います。
ですが、「北半球」「南半球」なんて言葉自体は、実際は小学校低学年くらいの子でも使うし、全然特殊な単語ではありません。それは英語に置き換えても同じこと。
あるいは、「草食動物」「肉食動物」って英語で何て言いますか?
草食動物は herbivore、肉食動物は carnivore です。
こちらも、日本で学ぶ英単語としてはレベルが高いものですが、実際英語圏では、本やテレビ番組、旅行先のガイドなどでは、よく見聞きするおなじみの単語です。
こんなふうに、英語に触れていけばいくほど、どこまで行ってもわからない単語というのは、必ず出てくるのです。
日本語なら簡単に思いつく単語なのに、英語だと何て言うのかわからない・・・。
こういう事態は、英語を話そうと思う限り、避けられません。
特に、大人になって英語を勉強している人なら、誰もが経験すること!
英文を書いている時なら、その場で辞書で調べることができますが、会話の場合はなかなか難しいことが多いです。
その時、「単語がわからないから、話せない・・・(涙)」で、会話を止めてしまわないために!
単語がわからない時、どうしたらよいか???という対処法を知ることも、大切だと思います。
今回は特に、「英語を話す」時、言うべき英単語がわからない時の対処法を取り上げます。
1.より簡単で一般的な言葉を使う
もし、特定のもの・ことを示すピッタリな英単語がわからなかったら、それを含む、もっとざっくりとした単語に置き換えてしまいましょう!
おそらく、言うまでもなく多くの人が思いつく、最もやりやすい方法かと思います。
たとえば、
「これらの恐竜の骨は、古生物学者(恐竜学者)によって発見された。」
って言いたいけど、『古生物学者』(= paleontologist)って単語が思いつかない・・・。
そんな時は、
『scientist = 科学者』と言っちゃっても、差し支えありません。もちろん、ちゃんと paleontologist と言えた方が断然いいわけですが、言えないから黙ってしまうよりは、ベターです。
さらに、以下のように付け足せば、たとえpaleontologistという言葉が思いつかなくても、一般的な会話の場合は問題ないでしょう。
“These dinosaur bones were found by scientists who studies fossils.“
『scientists who studies fossils = 化石を研究している科学者』という意味です。この ‘who’ は関係代名詞です。関係代名詞の使い方については、以下の投稿で詳しく説明しています。
2.例を挙げる
ある単語がわからなかった場合、それを具体的に表すような、例を挙げることも効果的。
たとえばお店で、「文房具を探してるんですけど」と言いたい時。
文房具(stationery)という英単語がとっさに思いつかなかった時は、
“I’m looking for stuffs like pens, notebooks, and folders.”
※stuffs = 物。
※like pens, notebooks, and folders = ペンやノートやフォルダーみたいな
と言えば、お店の人もピンと来てくれるでしょう。
3.どういうものかを説明する。
ある英単語が思いつかない時、「それがどういうもの・ことか」を、わかりやすい言葉で言い換えてしまう方法です。
たとえば、「カンガルーやコアラって、草食動物なの?」と聞きたい時、本当は
って言いたいですよね?
でも、「草食動物(herbivore)」って単語がわからない場合は・・・
「草だけを食べる動物」と言ってしまうこともできます。
“Are kangaroos and koalas are animals that only eat plants ?”
※animals that only eat plants =草だけを食べる動物
(この that も関係代名詞[主格]です。)
あるいは、もっと簡単に、
“Do kangaroos and koalas only eat plants ?”
カンガルーやコアラは、植物だけを食べる?
と言ってもよいわけです。
4.(物が)どう使われるか、を説明する
何かする時に使う物や道具の名前がわからない・・・そんな時は、「こんな時に使うものです」と説明するとよいです。
たとえば、お店でラップを探しているんだけど、「ラップ(cling wrap, plastic wrap 等と言われる)」という単語がわからない・・・。
そんな時は、たとえばこんなふうに言ってみましょう。
“I’m looking for a stuff. It’s often used to wrap food (to keep it fresh).“
あるものを探しています。それは食べ物を包む(包んで鮮度を保つ)ために使われるものです。
※()内はあるとよいが、なくても通じるかもしれません。
5.同じ意味の言葉・反対の意味の言葉を使う
特に形容詞の場合は、ピッタリ的中の単語がわからないとしても、できるだけそれに近い言葉で言い換えるとよいです。
たとえば、とても小さいことをtinyと言いますが、それが思いつかなければ、very small と言ってしまってもOKです。
逆に、反対の言葉を使うこともできます。
たとえば、「(携帯の)電波が弱い」と言いたいけど、「弱い(weak)」って何て言うんだっけ?ってわからなかったら、
“The signal is not strong.”
電波が強くない
と表現することもできます。
まとめ
「言うべき単語がわからない」という場面は、実際に英語を話そうとした時、本当に頻繁にあります。
そういう時は、すごく焦るし、苛立つし、「日本語だったら簡単に言えることなのに・・・」と悔しくもなりますが・・・。
そんな時、機転を利かせて、自分が知っている単語の中で言いたいことを伝えていく、という工夫が、実践的な英会話の中ではとても大切になります。
ある単語がわからない時、どうする?・・・ということについて、British Council のサイトで、世界中で英語を勉強するティーンエイジャー向けに、とてもよい記事があります。
When you don’t know an exact word | BRITISH COUNCIL
今回の記事を書く際にも参考にしました。よかったら見てみてください。
実際に私自身も、英語で話をしていると、まるでなぞなぞやとんちゲームのようだなー、と思う事があります(笑)。
「正しい一つの言葉」がわからなくても、他のものに例えたり、近い言葉を並べることによって、言いたいことを伝える・・・。柔軟な発想の転換も、英語を学ぶ上では大切なことだな、と感じます。
今回紹介したテクニックは、たとえば「自分が言った英単語が、発音などの問題で相手にわかってもらえない」といった場面でも、使えます。
英語を学んでいると、「単語を覚える」ことは当たり前に皆さん取り組むと思いますが、「単語がわからない時どうする?」という対処法については、意外と学ぶ機会がないかもしれません。
が、実際に英語を使う際には、すごく必要となる方法ですので、日本で英語を学ぶ皆さんにもぜひとも知ってほしいと思いました。