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英語が話せないのにオーストラリア移住をめざしちゃった夫婦の話。

英語を話す

「グローバル社会」「国際化社会」と言われるようになり、日本の中でも「英語ができる」ということは大きなメリットとして認知されてきています。

日本の公教育は、(その手法が適切かどうかは別として)国際社会に通用する人材を育てるため、低学年から英語教育に力を入れて行こう、という方向になっています。

将来、海外に永続的に住むかどうかは別としても、英語を話せるようになりたい!と願う人はきっと多いのではないでしょうか。日本国内にいても、英語を学びたい、もっと英語ができたらなぁ、という思いを抱いている人は少なくないでしょう。

私は3年半前から、西オーストラリア・パースに住んでいます。オーストラリアは英語圏の国。日常で使われる言語は、もちろん英語。英語を使わずには暮らしていけない環境にいます。そんなわけで、私はこの3年半、いやおうなしに英語を勉強してきました。

しかし、その「勉強」というのは、日本の学校で習ってきた「英語の勉強」とはずいぶんと異なるものでした。とりわけ私が苦労したのが、「英語を話す」ということだったのですが・・・。

英会話初心者の40代夫婦がオーストラリアに来ちゃった

まず、私自身の英語歴を紹介しようと思います。

私は3年半前に、一家4人でオーストラリアへ移住をめざしてやってきました。

私の夫は同い年です。彼も私も、生まれも育ちも日本人。親ももちろん日本人。二人とも、海外に住んだことも、外資系で仕事した経験も、外国人の友達もいません。

つまり、特別な英語歴はありませんでした。正直に言えば、私も夫も国立大学の文学部出身(英語科ではない)であり、受験勉強としての英語はそれなりにやってきた方だと思います。

それ以外では、二人とも音楽が趣味だったので、洋楽も聴いてはいました。が、邦楽の方が多かったし、多くの人と大差ないレベルのものだったと思います。

40歳までは、ごく普通に日本で生活をしていました。夫はIT系のサラリーマンであり、私はIT企業で働いた後、第一子の出産を機に退職し、専業主婦をしていました。海外で生活するなんて、夢にも思ったことはありませんでした。パースにやってきた当時は、小学6年生の長女と、3歳の長男を子育て中でした。

何のツテもゆかりもないパースに、私達家族がやってくることになったきっかけは、ここでは詳しく述べませんが(いつか機会があったら書こうかな 笑)、この数年の間に、特に日本の政治・経済・環境・教育(子育て環境)というものに、強く疑問を抱くような出来事が相次ぎました。

そんな時、「私達は日本以外の世界と言うものを、恐ろしいほど知らなさすぎる。」と痛感したのです。40歳になってようやく……。

日本にいたら、海外のことを知る機会も、海外の人と知り合う機会も少ない。そして知らなくても生きて行ける。ただ、そんなふうにして出来上がった「日本」という世界が、本当にそこで生きる自分達にとって幸せな世界なのか?も、知る機会がない。私達はそういうことに、ちょっとうすら寒い、恐怖感みたいなものを感じてしまったんです。

そして、思い切って日本を出てみようと決断しました。

夫も私も英語なんて全然話せなかったけど、決心してから約半年の準備期間で、私達はパースに降り立っていました。

英語が話せるようになりたい!と思った瞬間。

そんな私達が、パースに来てから「英語」という壁に何度もぶち当たったことは、言うまでもありません。

まったく知らない街。生活のシステムも日本とまるで違う場所。

そんな中で、知りたいことがあっても、なんて言って質問したらよいのかわからない。人が何か声をかけてくれも、何を言われているかわからない。

しかも、子ども二人を連れて、大人がオロオロするわけにもいかない。ヘタしたら、子ども達を危険にさらしてしまうかもしれない、という緊張感。

くやしかったし、涙も出ました。

親切で声をかけてくれているのに、理解できなくて申し訳ない気持ちとか。

一生懸命説明しているのに、どうしてもわかってもらえず「お手上げ」な顔をされたりとか。

自分でも「情けない」と思いながら、うまく説明できなくて必死で話し、お店の人も「これを探しているの?」と何度も聞いてくれて、最終的にわかりあえた時は、互いにすごくうれしい笑顔になったりして。

そういう経験をする中で、ゼッタイ英語ができるようにならなくちゃ!と思いました。

そして私なりに考えた。

英語ができるって、どういうことだろう?

 

日本で思い描いていた「英語ができる」と、こっちで必要な英語力は違っていた

こんな私達夫婦ですが、夫はこちらに来てから1年弱、語学学校に通い、世界中から来た学生たちと肩を並べて英語を勉強しました。その後、ラッキーにも日本人が経営するパースのIT企業に就職することができました。ビジネスビザを取るために、IELTSという英語のテストで基準点をクリア。今は、基本的には日本語で働いているものの、取引先の企業と英語で問題対応をするなど、英語も使って仕事をしています。

私は、子ども達の学校の送り迎えや日々の買い物などをしながら、少しずつ英語を学んでいきました。ありがたかったのは、パースで日本語のできるオーストラリア人の先生の英語レッスンを受けられたこと。その先生の説明は非常にわかりやすく、日常生活の会話に必要な文法や語彙を広げることに重点を置いてくれました。週1回その授業を受けながら、昨年は独学でIELTSの勉強をし受験、Overall 6.0(Speaking 5.0, Reading 5.5, Writing 6.0, Listening 6.5)でした。

こちらの環境に慣れてくるとともに、英語にもだんだんと慣れてきました。こちらの人との会話が怖くなくなったのは、在住3年経ったくらいでしょうか……。

とはいえ、私も夫も今でもまだまだ、英語がペラペラ、には程遠い。ミスや勘違いもたくさんあるし、思いっきり「あ、海外から来たんだな」ってわかっちゃうような英語です(笑)。

 

そんな中で今思うのは、日本にいた時に思い描いていた「英語が話せる」ということと、実際に海外の人とコミュニケーションをとるために「英語が話せる」ということは、ずいぶん違うのだな、ということ。

これからこのブログで、私が実際に英語環境で暮らす中で感じた、英語を話すために役に立った経験や知識を、書いていきたいと思います。

海外へ出てみたい、日本の外のことを知りたい、と願う日本の人達に、少しでも役に立てばうれしいです。

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