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英語で「面倒」に関する表現。「面倒くさい」は?「面倒を見る」は?

英語での言い方

「話せる」英語をマスターしたいと思った時、自分が日常の中で何気なく発している言葉の一つ一つが、「英語ではどうやって言うんだろう?」と気になってしまうかもしれません。

 

日本人の私達が、わりとよく口にする言葉の一つが、「面倒くさい」ではないでしょうか?

日常の中で、何気なく言ってしまいますよね~。

「あー夕ご飯のしたくメンドクサイ。」

「通勤はそれほど遠くないよ。駅の乗り換えがちょっとめんどくさいけどね。」

などなど。

「面倒くさい」って、英語でどう言えばいいでしょうか?

 

あるいは、

「ちょっと面倒で申し訳ないですが、こちらの書類に記入していただけますか。」

「色々と面倒をおかけしました。」

なんて言ったりもします。

日本語のコミュニケーションの中では、わりと欠かせない「面倒」という言葉。英語では、どんな時、どんなふうに表現したらよいのでしょう?

今回は、「面倒」に関する英語表現を、シチュエーション別に、例文と共に、紹介します。

 

「面倒なこと・人」を表す英単語

まず、「面倒なこと」とは、どういうことでしょうか?

たとえば、物事が思い通りにいかなくて手間取ったり、やる必要がないことをわざわざやることになったりあえてそれをするのが煩わしく感じたり……。そういうシチュエーションが思い浮かびます。

人をそんな気持ちにさせる、「面倒だと感じさせる物・人・事を表す英単語というのが、いくつかあります。

1. bother

「人に余計な手間をかけさせる物・人」「人を煩わせる物・人」=面倒な物・人、という意味の名詞です。

また、bother動詞でも使われます。その場合、「(人・物・事が)人を煩わせる・面倒をかける」と言った意味になり、やはりよく使われる形です。(例文は以降で紹介します)

2. trouble

こちらも、「人に手間をかけさせて煩わせる物・人・事」という意味がある名詞です。

ただし、trouble には他にも、文脈によって「困難」「問題」「災難」「けんか」等の意味もあるので、ちょっと注意が必要です。

3. nuisance

※発音に注意

「人を煩わせるもの」「人に不便や手間を強いる厄介な物事」という意味がある名詞です。ここから、「面倒な物事・人」という表現に使われますが、時として「迷惑をかける物事・人」と訳した方がピッタリな場合もあります。

4. hassle

特にカジュアルな会話表現で使われ、「面倒な物事」「手間のかかる物事」を表します。

 

では、実際に、英語の会話の中では、どんなふうに使われるのでしょうか?

シチュエーションごとに、使い方と例文を挙げて行きます。

 

「面倒なこと」「面倒な人」

~は面倒だ」と簡単に言いたい時には、

 

~ is a bother.

~ is a nuisance.

~ is a hassle.

 

と言うことができます。

 

例文)

She thinks cooking is a bother.

彼女は料理を面倒だ(料理はめんどくさい)と思っている。

 

The children loved Zip their Collie dog, but sometimes he was a bother.

子ども達はコリー犬のジップが好きだったが、時には(ジップは子ども達にとって)面倒であった。

 

Nothing is a bother.

何一つ面倒なことはない。(何も不便・煩わしいことはない)

 

Weeds are a nuisance to the gardener.

雑草は庭いじりをする人にとって、面倒な物だ。

 

She‘s a terrible nuisance.

彼女はひどく面倒な人だ。(厄介な人・トラブルの種になる人)

 

All this paperwork is a hassle

この書類作成作業を全部やるのは、面倒だ。

 

一言、「めんどくさい!」「面倒だ!」

人間誰でも、思わず「あーメンドクサイ!」って言いたくなる時ありますよね(笑)。

英会話の中で、もっとも簡単に「面倒くさい!」と言う時は、“What a ~(名詞)!” (なんて~だ!)という言い方を使って、

 

What a bother!

What a nuisance!

What a hassle!

What a pain!

「めんどくさいなぁ!」「なんて面倒な!」

 

と言うことができます。

pain は、通常は「痛み」「苦痛」という意味ですが、特にカジュアルな口語でこのように使われ、「不愉快なもの」「面倒なもの」という意味になります。

 

何か不都合や不便が生じたり、余計に手間がかかったりして、イラついたり困っている心情を表す時に、これらの言い方をします。

例文)

I’ve forgotten my umbrella – what a nuisance!

傘を忘れてしまった…ああ、めんどくさい!(困ったことになった)

 

I can’t send an email without this pop up screen interrupting the email and I have to delete the pop up before continuing the email text. What a bother.

メールを送ろうとすると、このポップアップ画面が必ず出て邪魔してきて、メールを書き続けるにはそれを消さないといけないんだ。超めんどくさい。

 

また、

That’s a …

という言い方でも使えます。

例)

That’s a nuisance!

面倒くさい!

 

You can tell how much propane is left by weighing the tank, but that’s a bother.

どれだけプロパンが残っているか、タンクの重さを量ってもわかるけど、それは面倒くさいでしょう。

 

…するのはめんどくさい。

また、「……するのはめんどくさい。」と言いたい時もあります。

そんな時の表現を紹介します。

 

◆「~するのはめんどくさい」

「~するのは面倒くさい」と言いたい時は、

 

It’s a bother to 動詞

It’s a nuisance/hassle ~ing 

 

の形になります。

 

例文)

I know it’s a bother to get the kids dressed if they are little. Do it anyway.

子どもが小さい時は、服を着させるのも面倒くさいよね。でもとにかくやらなきゃ。

 

It’s a hassle finding parking in the city!

都会で駐車場を見つけるのはめんどくさいね!

 

It’s a nuisance/hassle to 動詞 も使えます。

 

◆「~するはめんどくさい(からやらない)」

たとえば、単に気が進まなかったり、あるいは疲れていたり忙しくて、やるのがおっくうに感じて、結局やるのをやめた!という時。何かをやらない理由として「だってめんどくさいもん。」って言うこともあります。

先ほど、bother動詞でも使う、と書きましたが、

 

I can’t be bothered [ to 動詞 ]

 

で、「…するのは面倒くさい」という表現ができます。この場合、「めんどくさいからやらないという意味が込められます。

 

例文)

I can’t be bothered to clean all those dishes after dinner, so I’ll leave them in the sink until tomorrow.

夕食の後の皿洗いがめんどくさすぎる。だからシンクに置いといて明日やろー。

 

“Did you go to Jill’s party?” “No, I couldn’t be bothered.”

「ジルのパーティ行った?」「ううん、めんどくさかったから。」

 

また、こんなふうにも言えます。

 

It’s too much trouble [to 動詞]

It’s too much hassle [to 動詞]

 

「…するのは面倒くさい」「…するのは大変だ」(だからやらないという意味です。

 

例文)

At night there is so much going on; dinner, homework sports practice. It’s too much trouble to think about tomorrow.

夜にはとてもたくさんのことがある。夕食、宿題、スポーツの練習。明日のことなんてめんどくさくて考えられない。

 

I don’t feel like cooking tonight, it’s too much hassle.

今夜は料理をしたくない。めんどくさいもの。

 

「面倒をかける」「煩わせる」

人に「面倒をかける」ということを、英語ではどう表現するでしょうか?

最も当てはまる基本的な言い方は、

 

bother  someone

人に面倒をかける

 

です。相手に煩わしい思いをさせたり、手間をかけさせたり、迷惑をかけたりすることを表します。

日本語で「面倒をかける」とは、主に余計な手間や気配りを取らせることを言うと思いますが、bother はそれも含めて、相手をイラつかせたり、気分的にうんざりさせることも含むようですね。

例文)

She looked busy and I didn’t want to bother her.

彼女は忙しそうだから、面倒をかけたくなかった。

 

If the noise bothers you I’ll switch it off.

もしも音が迷惑だったら、(音楽を)止めるよ。

 

I’m sorry to bother you at this time of night.

夜のこんな時間に面倒をかけてごめんなさい。

 

Why does he always bother me?

なぜ彼はいつも私をうんざりさせるんだろう?(=うざい)

 

逆に、相手が何かをしようとした時、「わざわざ面倒な手間をかけなくてよいですよ。(だから結構です。)」と言って断ることもあると思います。

そんな時の言い方としては、

 

Don’t bother.

 

と言うことができます。

※ Don’t bother me. と言ってしまうと、「私を煩わせないで(=うざいなぁ)」という意味になってしまうので、要注意!

 

例文)

A: “Should I call later?”

B: “No, don’t bother.” または ”No, don’t worry.” 

A: 「後で電話した方がいい?」

B: 「いいえ、わざわざいいですよ。」

 

「面倒をかける」ことを配慮したお願いのしかた、返事のしかた

人に何かお願い事をする時、それがちょっと面倒なことだったりする場合、「手間をかけさせてすまないけど、」とか、「面倒をおかけして申し訳ありませんが、」などと前置きをすることがあります。

英語でも、bothernuisance を使って、そんな言い方があります。

例文)

I’m sorry to bother you, but could you help me lift this suitcase?

面倒をかけてすみませんが、このスーツケースを持ち上げるのを手伝ってくれませんか?

I’m sorry to bother you but I wondered if I could speak to you for a moment.

お手間を取らせて申し訳ありませんが、ちょっとお話させていただけるでしょうか。

 

I’m sorry to be a bother, but could I have that number again?

面倒をかけてごめんなさい、もう一度その番号を教えてもらえますか?

 

I hate to be a bother, but could you show me how the copier works?

面倒をかけてすみませんが(面倒をかけたくないんだけど)、このコピー機の動作を見せてくれますか?

 

I hate to be a nuisance, but could you help me?

面倒をかけてすみませんが、手伝ってもらえますか?

 

逆に、こんなふうに何かを頼まれた時、あるいは自分から何かを申し出る時「大丈夫ですよ、全然面倒じゃないので。」と言いたい時は、

 

(It’s) No bother!

面倒じゃないですよ!

 

と言うことができます。

 

例文)

I can take you there – it’s really no bother.

そこに連れてってあげるよ。ホントに全然面倒じゃないから。

 

面倒を見る

日本語ではよく、特に子ども病人などの「面倒を見る」といいます。この場合、「面倒」という言葉が使われますが、意味としては「お世話をする」ということですね。

英語では「人・物の世話をする」ということを、

 

look after  someone/something

take care of  someone/something

 

と言います。

例文)

I go to my sister’s home every Friday to look after her children.

私は毎週金曜日に姉(妹)の家に行って子ども達の面倒を見ています。

 

I have to take care of my little sister this afternoon.

今日の午後は、妹の面倒をみないといけない。

 

よく使う表現なので、これはぜひ覚えておきたいですね。

 

まとめ

「面倒」に関するいくつかの表現を紹介しました。

色々とバリエーションがあって、一気に覚えるのはなかなか難しいですよね。

日本人にとっては、「面倒をかける」とか「面倒くさい」とか、日常的にすごく身近な言葉だと思います。

が、英語圏で生活しながら英語を学ぶ身として言うと、英語を覚える優先度としては、実はそれほど高くはないんじゃないかな?と思います。

というのは、日々の身の回りの問題を解決するために、もっと覚えなければいけない基本的な単語や表現がたくさんあるからです。

 

もう一つ、「めんどくさい」と言いたい時、例えば、あえて bother や nuisance を使わなくても表現することができます。

 

I don’t like to do this homework, because there are too many kanjis to write. It’s really tiring and annoying.

この宿題やりたくないなぁ、だって、めっちゃたくさん漢字を書かないといけないから。ホントに疲れるしうんざりする(=めんどくさい)。

 

「日本語の単語 = 英語の単語・表現」と対比させて覚えることが全てではありません。「その日本語を言う時に近い状況・心情を、知っている英単語を使って表現する」ことを意識するとよいと思います。

言いたい単語を知らない時に、知っている単語で表現する方法については、以下の記事が役立ちます。

英語を話す時、単語力より重要なこと?単語がわからない時の対処法。
英語を学ぶ上で、語彙を増やすことは言うまでも大切なことですが、実践的な英語力をつける際には、「言いたい単語がわからない時、どうやって話をつないでいくか?」というテクニックも重要です。知らない英単語を知っている言葉で言い換える5つの方法を紹介しています。

 

また逆に、今回紹介した「面倒」を表す英単語も、単純に「面倒」に対応しているわけではなく、いくつかの意味がある中で日本語の「面倒」に重なる部分もある、ということがわかると思います。

 

ただ、特に bother は、色んな使い方があります。今回紹介した、定番の言い回しを知っておくと、色んな場面で役立つと思います。覚えておくと便利です。

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